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先日、四国旅行に行った。高校の時のバンドメンバーと行った。僕のiphoneに曲が沢山入っているので、それを車とbluetoothでワイヤレス接続して、僕が車内DJになった。

手始めにコピーしていた曲などを流し、次に盛り上がりそうな曲を流す。サビで音量を少し上げたりして盛り上げる。段々曲のレパートリーが無くなってくる。そうだ、DJなので、リスナーに曲をリクエストしてもらえばよいのだ。と閃いた。「何か聴きたい曲あったらドシドシ言ってください〜」と言った。「DJのセンスにお任せで」「次の曲はセンス問われる」と返ってきた。輩だ。僕の車に乗っていたのはチンピラで、リスナーではなかった。僕はブースからお洒落に音楽を届けるDJではなく、柱に縛り付けられて目の前にDJセットだけ置かれて、「良い曲流せよさもないと殴るぞ」とチンピラの集団に言われているDJだった。そんなDJは普通居ないが、そんなDJだった。DJDJうるさいが、そんなDJだった。時々リクエストも出るようになった。

僕は道中、DJをやり通した。リクエストが出なくなったら、「おい、リクエストはないのかよ‼︎」とDJの反逆も見せるようになった。ガンジーは「目には目をでは世界は盲目になるだけだ」と言ったが、それがよく分かった。僕は盲目DJとなっていた。

明石海峡大橋で聴いたjudy and maryoverdriveはとても気持ちよかった。車内の窓を全開にし、潮風に吹かれながら、皆で熱唱した。『ああ夢はいつまでもさめない 歌う風のように……』

明石海峡大橋を過ぎた。「さ、次の曲は大事だね」と言われた。DJ『ああ悪夢もさめない  歌う風のように……』

 

『走る雲の影を飛び越えるわ 夏の日差し追いかけて』-Over Drive/Judy and Mary