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終日ネタ作り。ネタというのは、趣味でやっているお笑いのコントの台本のことだ。朝からマックに入り、昼からはコンビの相方と合流してベローチェで考え倒した。4時間くらい考えてやっとネタに使えそうなアイデアが出た。男二人でベローチェで会話無しで過ごす様は端から見て気色が悪いかもしれないと思った。時々、何でプロを目指すわけでもないのにお笑いなんてやってるのかと考えるし聞かれるが、単純にネタを作るのは楽しいし、面白いと誰かが言ってくれた時は嬉しい。ただ、滑ったらとても辛い。

今迄の人生で一番滑った舞台は、高校の文化祭の女装コンテストだ。テレビ番組「マツコと有吉の怒り新党」をベースにしたネタをやった。太った同輩3人集全員マツコの女装をさせて、僕は有吉弘行役で出た。『何故かマツコ2人になっちゃった→夏目ちゃんに助けを求める→夏目ちゃんもマツコ』という冒頭から始まる、出落ち感満載のコントをしようと思っていた。3人揃った時の画の迫力が凄すぎたので、これはうけると確信していた。ただ、控室がテントの為、マツコ3人が客席から丸見えになり、出落ちですら無くなった。唯一うけたのが、「次のお便りは、佐賀県にお住いのペンネーム福岡県さん」みたいな、予防線として張っていたマツコ何も関係ない小ネタだった。虚しかった。

どういう展開か忘れたが、最後マツコ3人がパンを無茶苦茶に食べ始めるという下りがあって、3人ともそれまでが滑りすぎた為に頑張ってパンを頬張り過ぎて、口の中がパンで一杯になり、喋れなくなるという大事故も起きた。3人の高校生がパンを口に含んだまま喋ることもままならない状況を見て、「滑るってこういうことなのか」と反省した。

ああ、この時のことを鮮明に思い出してしまった。雨が降っているし、景情一致だ。

 

『雨は気まぐれ つまり心も同じ』-Ame(A)/サカナクション