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目が悪いことの利点を前に述べたが、太宰治「女生徒」の一節にこの感情を表現したものがあった。

「…他の人には分からない眼鏡のよさも、ある。眼鏡を取って、遠くを見るのが好きだ。全体がかすんで、夢のように、覗き絵みたいに、すばらしい。汚いものなんて、何も見えない。大きいものだけ、鮮明な、強い色、光だけが目にはいってくる。眼鏡を取って人を見るのも好き。相手の顔が、皆、優しく、きれいに、笑ってみえる。…」

自分の心情と完全一致している訳ではないが、非常に共感を得た。

有明淑の日記」が元ネタになっているらしい。面白いと思った。